Happy New Year 2014 新年もよろしく

王立ガウディ研究室の工房

バルセロナ、ディアゴナル大通りバルセロナの大学キャンバス、カタルニア工科大学バルセロナ建築学部、ガウディの母校であり私の大学院の 母校である。王立ガウディ研究室の工房が最上階から2番目の7階にあって右の窓から4番目辺りだった。それから数年後…

文学的なガウディ建築

ガウディは学生時代から文学には関心があったが文章を書くよりはビジュワルの表現を重視していた。 デッサン、挿絵、作図からはじまり建築までと繊細にして華麗な表現力は未だに右にでるものはいない。なぜだろうかと悩まされる。 セサール・マルティネール…

ガウディの伝記を翻訳中

「ガウディ、人間、理論、作品」という1967年に出版されたガウディ建築の最初の分析図などの作図入り伝記が出版された。作者はガウディと直接交流をしていた建築家セサール・マルティネールである。本のサイズは22cmx28cmx5cmのサイズで、内容は5…

ガウディの美学

ガウディの日記に「家族の家とは実家のことである。そこではだれもが美しい野原や町を想い出すであろう」というはじまりの文章がある。生まれ育つ環境の在り方とは、牧歌的で田園風景の中にある家の存在が彼にとって理想的なのだろうか。今のバルセロナのよ…

久しぶりのサグラダ・ファミリア教会

サグラダ・ファミリア教会受難の門、またスビラックのメッセージが文字で現れている。最近のことだがこれってありかな。ガウディは文字の代わりに建築言語で表現していたわけだから表現手段がガウディから離れてしまっている気がしている。 それもアーティス…

サグラダ・ファミリア教会の謎

まだセサール・マルティネールの原書の転写と翻訳をしている。 今は156ページ目で調度サグラダ・ファミリア教会の彫刻と建築の関係を説明している。私が実測作図で気にしていた正方形から円に変わる所の解決で、ガウディ自ら地上15M以上のところに見晴…

ガウディ伝記の原書の翻訳

秋だというのにまだ少々暑い日が続いている。現在、アトリエではセサール・マルティネールの書いた「ガウディの人生、理論、作品」という1967年に執筆した原書を転写と翻訳両方をこなしている。バックミュージックはルイス・ミゲールのボレロ。ようやくp…

サグラダ・ファミリア教会の誕生の門について

今日も一日ガウディの伝記の原書を翻訳していた。中でも彫刻について記されている。ガウディによる天使達は髪の毛は風でなびかせるようしているのが気になった。他に誕生の門のの鍾乳石の様な装飾はまさに雪による氷柱を表現する事でキリストの誕生日の季節…

マタマラの原稿

昨日、ガウディの協力者、サグラダ・ファミリア教会の模型職人で彫刻家ホワン・マタマラが1972年に王立ガウディ研究室に寄贈した未発表の「ガウディとの道のり」の転写が終わった。 4年がかりで610ページの転写であった。他に40ページほど抜けてい…

ガウディによる人の育て方

ガウディの場合その配下に200人の人達がいたという。 彼の仕事の仕方は人数に関わらずそれぞれの特性を生かした作業となるような環境ずくリをしながら建築作品を作るように勤めた。 それを支持する職人や建築家達が集まっていたという事になる。 後に建築…

ドラゴンの瞳7

例えばカサ・バトリョの階段を計っていて随分と使いやすくなっていたことに気がついたが、じつはこの階段についてのエピソードとし「ガウディ自ら2度以上も階段を往復することでその手すりや階段の使いやすさを検討したこと」も述べられていることがわかっ…

ドラゴンの瞳6

「書物を読むことでその作家の性格を読み取ることができる」と学生時代の頃に国語の先生から聞かされていた。確かに自分も幾つかの本を読んでそんな風にも思えた。しかし建築の場合はどのように「建築作品を読む」のだろうか。 たとえば作家が直接計画した作…

ドラゴンの瞳5

建築家が作品をつくる場合は、「建築を計画する」という最大の責務があり誠実な人柄でなければ厳格な教会建築計画は難しい。ましてや建築特性から寄付に頼る事もあり、計画者の献身性がなければ計画は進まないという事も理解できる。ガウディのようにサグラ…

ドラゴンの瞳4

ここでまたガウディの手記を覗く。するとはじめのページに「実家」について触れている。つまり一般的な家というのは、「素材や装飾は、縮小され、節約されて家族の落ち着いた部屋に利用される」、続いて「懐かしい家族、歴史的功績、民話、詩、劇、母なる大…

ガウディの瞳3

集落や都市にはサプリメントとしての科学がある。その昔、スペインではイベロ人という先住民族がいた。ところがフェニキア人やセルタ人が住着き新たな文化を定着させ鉄細工が生まれる。これによって道具がつくられ、農工具や武器まで作られるようになった。…

ドラゴンの瞳2

研究生活の中で自分の生活基盤は考えられるのか? というとこれも恥ずかしい限りである。自分の生活基盤は独学の研究でありそこから派生する生活の糧となる収入に、今まで試行錯誤の七転八倒であった。そんな夢を追うことで生活媒体ができるのか? というと、…

ドラゴンの瞳1

今から40年前、私はこの街にガウディの残した作品があるということではじめて現地の作品を見学した。それからというもの自分の人生はくるいはじめた。むしろはじめから狂っていたという方が正解かもしれない。人によってはガウディのとりこになったという…

親愛なるバセゴダ博士 今年の7月30日、享年83歳にて亡くなる。 この9月12日19時、バルセロナ大聖堂で追悼のミサが行われる。 彼はグエル別邸にて王立ガウディ研究室を管理していたカタルニア工科大学バルセロナ建築学部の教授でもあった。 懐かし…

バルセロナ晴れ

時差ぼけのためにいつもの散歩にでかけることができなかった。